FF好きの教員日記

二十代半ばの教員が、至って真面目にだらだら話します。

あと、3日。

こんばんは。

本年度一年生の担任を初めて任せてもらってから、早一年が経とうとしています。

 

あと3日。

正確には、残すところ十時間の学習時間となりました。

正直、私は小さければ小さいほど子供は苦手です。勉強を教えたい、という思いが強くこの職業を選びました。(中高ではない理由は、ただ1つ部活動の存在です。)

なので、嫌では無かったのですが、自分に務まるかなという思いが、大きかったのも事実です。思いを心にしまうことが苦手中の苦手なので、小さい子相手に本気で叱ってしまわないだろうか…、いらっとしないだろうか…不安は沢山ありました。それを拭うかのように先輩達に話を聞いたり、本も読み漁ったりしました。

 

結果として、無事に一年終えることが出来ましたし、自分が子供の頃出来ていなかった事が出来るようになった子供たちも多くいます。それは勿論、保護者さんのパワーです。

 

ただ、この1年彼らと付き合って、一番学ばせてもらったのは、あらゆることに大して手本になるのは教師だということ。

勉強や運動、給食を楽しむこと、嬉しがること、頑張ること。日常生活を難なく送ること。小学生になり、視野が彼らなりに広がった世界で、これから生きてく様々なことにたいする最初の見本が私だった訳です。

 

日常生活は、たまに荒れていますが、勉強に大して嫌がる児童は一人も現れませんでした。これは、自分の中でも誇れることではないかなあと感じています。

勿論、苦手だなと思ってる子はたくさんいますし、分かっているつもりです。ただ、嫌だな嫌いだなという子は、現れませんでした。

「教室では出来なくてもいい」

「先生がいるときは沢山失敗しなさい」

「失敗しても、いつか出来ればいいよ」

こんな事を毎日言い続けてきました。

授業の挙手や、テスト、プリント、ノート…体育や音楽の実技…。学校には、失敗したと思えることがごまんとあります。給食だって、喧嘩だってそう。怖いです。

 

自分も、失敗したら嫌だなあと苦手なこと嫌いなことからは逃げ続けてきました。だから、上手に話せないし、球技も出来ない、整理整頓も苦手なままです。

そりゃ、遺伝子レベルでどうにもならないことだってあります。それでも

「頑張ったら出来るかもしれないな」

と思えることってとっても、大事じゃないでしょうか…そんなことを思いながら彼らと向き合ってきました。

 

 

さて、あと3日です。

あの子は、残さず食べられるようになった。

この子は、字を素晴らしくていねいに書けるようになった。あの子は、時計を見て動けるようになった。彼は、鉛筆を正しく持てるようになった。彼女は、優しい言葉で話せるようになった。あのこは…この子は…。

一人ひとりの成長をここまで目の当たりに出来る仕事、というのもそんなにないですよね。

 

一年生を任された時、先輩に

「とりあえずやってごらん。終わった頃には一年生の担任の良さが分かるから」と、言われたことがありました。

ここに来て勝手に、心は満たされています。

ただ、来年もしたいかと言われると少し精神安定上パスの、方向でお願いしたいですけど(笑)

 

さて、あと3日です。

最後くらいはカリカリせず、楽しんで進級させてあげたいです。

それでは。