FF好きの教員日記

二十代半ばの教員が、至って真面目にだらだら話します。

懺悔。選抜ということを甘く見ていたこと。

子供って、一生懸命に、強く優しく生きてるんだと改めて感じたという話です。

そして、自分にとっては、これからきっと忘れない大きな大きな失敗談です。

 

現在、運動会シーズンの我が校。

 

我が校は、種目の1つとしてリレーを行います。

選抜リレーと、全員リレー。

選抜は、男女5人ずつです。

どちらのリレーも、100㍍を走るのですが、基本的に最初に測るのが50㍍ですので、そのタイムでおおまかな一次予選をしました。

 

 

男子は良かったのですが、女子が0.3間に7人くらいいたので、決勝戦は100㍍で決めると、全員に伝え、体育の時間にコーナーのコースを2コース作りました。

 

いざ、測るとなった時に、スタートラインが同じであることに気がついた私は、早く測りたいのと……正確に確認するのが時間がかかると判断し、2コース目のスタートラインを目測でひいてしまいました。

これがすべての間違い。

結果的に、実際の3.14mから遠く離れた1.9m程度しかありませんでした。となると、アウトコースを測った子のタイムは遅くなるわけです。後日判明しました。

そして、数人の子が選抜から漏れ、仕方ない、頑張ろうね、と声を掛け次に向かおうとしました。

 

 

ただその翌日、一人の児童が日記を書いてきました。そこには、コースのスタートをずらす理由と、いくつずらせば公平になるのかということを、上手な計算式と共に数ページに渡って書かれておりました。

 

青天の霹靂。

 

雷に打たれた思いがしました。

運動が苦手でも得意でも、表情が豊かでもそうでなくても、選抜に入るということは、子供達にとって、かなりの意味があるということを、分かっていた気になっておりました。

なんにも分かっておりませんでした。

きっと、本番疑問に思ったのでしょう。

少し長くないかな、と。ただ、その児童はとても真面目な子でしたので、帰って自分で調べてみたのでしょう。習ってない円周の出し方は親に聞きながら…。そんな努力をするほど、疑問に思ったことを、素晴らしいと尊敬するほどでした。

自分を責めることをせず、皮肉めいた文章に見える先生もおりましたが、その子を知ってる自分からしたら、疑問点をただ、解消するために一生懸命になったのだな、と。

たとえ思いがあったとしても、遠回しに間接的に伝えようとする努力が素晴らしいと感じる数ページでした。

 

甘かった。

これにつきます。猛省です。

 

誤魔化す気もないので、きちんと現選抜メンバーに伝え、もう一度計り直すことを打診しようと思います。振り回してばかり。

この事件で、何人の心が離れてしまうのでしょう。当然の報いですね。

ここからは、挽回するしかありません。

気持ちを離すのは容易いですが、寄せるのは難しいです。一度失った信頼、今後、どこまで回復出来るのか…うざいくらい関わっていきたいと思います。

 

子どもは、必死です。

全てに全力を注いでいます。

それを支えてあげるのが自分の仕事で、不完全燃焼で終わらせるのは、ただの準備不足だと痛感しました。

 

 

たかが、選抜リレー。

たかが、一本の100m走ですが、

1つ1つが意味のある何かになるんです。

それを、分かった気になっていたという、慢心が生んだ出来事だと思います。

気を引き締めて、僕らは誰のためにいるのかを忘れずに過ごしていきたいです。

 

個人的には、短い教師人生で、一番の反省点になりました。懺悔として、ここに残して置きます。